財産管理委任契約は、成年後見の一部ではないのか?任意後見契約において、財産管理を委任するのが、財産管理委任契約です。
この点の説明が抜けていて、誤解を与えかねません。任意後見制度においても、財産管理委任契約という定義が登場するので、任意後見制度とは別枠でこのような契約制度があるなら説明不足です。
財産管理委任契約の特徴は、
ということでしょう。
判断能力の減退があった場合に利用できるのが成年後見であり、財産管理委任契約は特にその制限がない点が大きな違いです。また、裁判所が間に入ることなく、当事者間で自由に設計できる点も異なる部分でしょう。
すぐに管理を始めなければならない場合、判断能力が徐々に低下するその前から管理を継続させたい場合、死後の処理も依頼したい場合などに有効な手段といえます。
以上のことをしっかりとおさえたうえで、財産管理委任契約の判断をしましょう。